賃貸物件の設備が古い場合に新しいものと交換してもらうことは可能なのか？

管理者は原則として新品との交換には応じない

賃貸物件の中には、室内に備え置かれている設備が古いままになっている物件が少なくありません。もし、そんな物件を選んでしまったとき、古い設備を新しいものと交換してもらうことができれば良いのですが、管理者(貸主)は原則として入居者(借主)からの新品交換の求めに応じることはないと考えておいたほうが良いです。これは、入居者は契約締結の時点で室内の間取りや設備、賃料、重要事項などにすべて納得したとみなされていること、契約書に設備の交換に関する取り決めが無いこと、使用するのは入居者であっても設備の所有や処分等を行う権利があるのは貸主であることが主な理由です。

例外として新品との交換が行われるケースはある

設備交換の求めに応じることがないのはあくまで原則であり、状況によっては新品との交換が行われることはあります。代表的なケースが設備が故障してしまった場合で、そのままにしておくと入居者の日常生活の維持に影響が出たり、故障した設備が原因の事故が発生するおそれがあるため、入居者が設備の故障を伝えれば確認の上で交換が実施されます。交換に必要な費用は、通常は貸主側の負担となりますが、入居者の過失が原因だった場合は借主側で一部もしくは全額を負担することになります。新しく導入される設備は基本的には貸主側で決めるため、選ばれる製品によっては使い勝手が交換前とかなり変わる可能性があるので注意しましょう。また、賃貸物件によっては、故障以外の理由であってもやむを得ないと判断されれば交換に応じてくれる可能性があります。このようなケースでは、交換にかかる費用が全て入居者の負担となることが少なくないので、予め確認しておきましょう。

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